GISを専門としない研究者のためのQGIS/GRASS等入門

QGISやGRASS等の「このやり方をこうやって書いていてくれればあんなに苦労しなくても済んだのに..」といった経験をまとめている備忘録です

データの入手② -様々な衛星画像と入手先(Landsat)続き-

上記のエントリーの続きです。

 

2.2.Landsat画像の入手(中級者以上)

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実は先ほどダウンロードした画像は、オリジナルのLandsatの画像ではありません。GISの操作に慣れていない初心者でも扱えるように、USGSのサイト側であらかじめカラー合成された画像*です。オリジナルの画像を入手したい場合は、画面下のShow Metadataの文字をクリックしてみて下さい。

* Full productのバンド4, 3, 2がそれぞれ赤, 緑, 青のチャンネルに割り当てられた(Landsat8の場合)画像で、配色が肉眼で見た色(Natural color)と同じになっています。Full productをダウンロードした場合には、センサで収集されている全てのバンド(1-11)の数だけの白黒画像データが入手できます。

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すると上記のような表が出てきます。表の右端を見ると、Full productとLandsatLook Productという2つの列があるのが見えます。先ほどダウンロードした画像は実はLandsatLook Productに相当するものです。地図の背景画像程度の使用目的であればこちらで十分ですが、本格的な画像分類等に使うためのLandsat画像が欲しい場合はFull productのほうを入手しなければいけません。

f:id:bmptj:20170814150426j:plain初心者編の時同様「画像を変更します」ボックス上側のActive Dataの < > スライダアイコンを使って欲しい画像を探します。目的の画像が見つかったらFull productのDownloadリンクをクリックします。

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すると上記のようなSign In画面に飛びます。USGSアカウントがないとLandsat画像のFull productはダウンロードできない仕様になっているためのです。別に課金される訳ではないので、安心してCreate New Accountから新規アカウントを作成して下さい。

次回からは作成したIDとパスワードを入力してSign Inを選択すればOKです。ブラウザの設定によっては設定が記憶されているのでそのままSign Inできます。

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ID&Passの作成は簡単で、Sign Inから飛ばされるこの画面で設定を決定していくだけです。

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ID&Passの作成が終わったら改めてSign Inを実行するとこの画面に飛ばされます。ここでBulk Downloadに✓を入れて右端のダウンロードアイコンをクリックすると、データダウンロードの最終画面に進みます。

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一番下にあるLevel-1 GeoTIFF Data Productのアイコンをクリックすればダウンロード完了です。データサイズが非常に大きい(だいたい900MB前後)のでネット接続環境には注意して下さい。

ダウンロード後ファイルをQGIS上に出力する方法については別のエントリーで詳しく説明したいと思います。